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言ってみるもんだカルチャと終電問題 超長文

bus.jpg

日本には美しき
「言わなくても分かる」文化がある
でもアメリカは
「言わないと分からない」文化

それと同時に日本は
「言ったところで」文化でもあるけど
アメリカは
「言ってみるもんだ」文化でもある

両方に良い点悪い点がある
「言わなくても分かる」は
思いやりや相手の気持ちを汲みいたわる事にもなるが
誤解やすれ違いを生む事もある

「言わないと分からない」は
お互いの考えている事が明確になり良い事もあるけど
余計なおせっかいだったり相手の気持ちを考えず
自分の気持ちをぶつけ傷つける事もある

また政治家や企業
大きなものに対して日本は特に
「言ったところで」何も変わらない
という意識を持ちがちだけれど

アメリカでは相手が大きい小さいに関わらず
とりあえず「言ってみるのだ」と自己主張する事が大切
そして実際に1人の人間が山を動かす事もあるわけで

さて前振りが長くなりましたが
「言ってみるもんだ」と思ったお話

*********

通学に利用していた長距離バス
中でもbolt busはデザインもおされ(←これ重要)
でお気に入りであった

ただ一番最初に利用した時は

バスのシートは全黒革張り
運転手さんの制服はロゴ入り真っ黒の
カッチョイイTシャツ+グラサンで渋い!

と感動したのだったが

いつの間にか普通の布ばりのイス 
運転手さんは私服のオッサン 

に変化していた
明らかに前進ではなく後退している 
緊張感がなくなったゴムみたいだ
アメリカナイズってやつでしょうか
(使い方間違ってる)

それはさておき このbolt bus 
残念なのは本数が少なくて
オイラが乗りたい時間のバスが無かった

そこで 早速カスタマーサービスに
「初めて乗ったけどすっごく良かったよ!
とっても気に入りました
ただねー本数が少ないから
乗りたい時間のサービスがないのが非常に残念であります」
とメールを送ってみた

すると 次のセメスター
何気なくbolt busのサイトをチェックしてみたら
なんと オイラが乗りたいパーフェクトな時間のバスが追加されているではないか!
おおおおおおお!

まあもちろん オイラ一人の投書で動かせるとは思えないので
他にも同じ要望の人がたくさん居たとか
会社でリサーチしたらこの時間に乗りたい人が多そうだとか
何か理由があるのだろうが
それでもやっぱり自分の希望が通った事には変わらず
とても嬉しかった

言ってみるもんだなあ

そしてこの時間のバスの素晴らしいところは
ボストンに着いた時良い具合に終電に間に合う というところ
何せ 4時間半のバス乗車10−15ドルに対して
終電を逃した際の10−15分のタクシー乗車18−23ドルなので
これは非常にこだわりたい重要なポイント

さて いつも通りこのバスを利用したところ
その日の運転手さんはルイスさん(本人自己紹介)
雨は降っていたものの良い感じにバスはなめらかに走り
これならいつも通り終電に間に合うなとほっとしていたら
ルイス途中で休憩を取るとのこと

だいたい通常のバスの途中休憩は10分程度
長くても20分が相場
ところが待てど暮らせどルイスは帰って来ない
他の乗客もそわそわして
「ちょっと遅すぎない?」なんて声も聞こえ始めた頃
ルイスは悠々とバスに戻って来た
なんと ゆったりまったり40分のローング休憩

あり得ない

そして予測通りバスは終電に間に合わず
しかもあの休憩時間が無ければ
絶対間に合っていたという微妙なタイミング
乗客がブチブチ文句言う中ルイス動ぜず

おし これまたカスタマーサービスの出番ですよ!
メールにて
「bolt busいつも利用してます 大好きだよ
でもねこないだ休憩でなんと40分も止まっていたよ
長距離ドライブで疲れるのは分かるし休憩するのは
かまわないけど あの時間は終電に乗れるかどうかの
大切な瀬戸際なのですよ 
その辺りもう少しケアしてもらったら嬉しいな
あ でもまだ愛してるからね bolt bus!」

次の週の事
バスに乗り込むとルイスとは違ってまじめそうな運転手さん
「このバスは休憩なしでボストンまで行きます 
お腹が空きそうな人は今のうちに食べ物買って乗車して下さいね
この中には終電に乗りたい人がいるでしょう
休憩せずに行けば間に合うと思うからなしで行きます」

おおおおおおお!
なんて感動的なスピーチ!
思わず話してる運転手さんを見つめて
コクコクうなずくオイラ

オイラの投書が届いたのか実際のところは分からないが
とにかく理想的な展開

バスは滑る様に走り
終電どころかもう1本早い電車に乗れて
疲れも吹き飛ぶぜと来たもんだ

素晴らしい!

言ってみるもんだよ

**************

さて
この話にはオチがあるのですが
それはまた次回にて

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2009年05月18日 14:17に投稿されたエントリーのページです。

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