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アートとタイトルの関係

3−4年前からこの時期になると近所の散歩道で
studios without walls なるイベントが開催される
自然の中にテンポラリーで3Dアートが展示されているのです

何せ自然そのものの美しさにはなかなか勝てないから
そこに馴染むのは意外に難しく
どうなのかな〜的な作品が多かったりするのだけれど
今年はひと際オイラの目を引く作品が何点かあった
好き嫌いは別にして

まず巨大ミミズのようなドデカイ不気味な物体が
ひょっこりひょっこら地面から顔を出している作品
<上記リンクから作品の写真が見れます>

ほえー なんだコイツらは
細いものがぬらりと出て来る感じが大の苦手とおっしゃるウチの母
かあちゃんならこれは直視出来ないだろうなあ なぞと思いつつ
あまりのインパクトにタイトルを拝見

「化け物ミミズ現る!」「宇宙人の逆襲!」

みたいのを期待していたのだけど
タイトルは

「Family」

であった

そ そうなんや ご家族でしたか

突然化け物ミミズが
弱冠可愛く見えて来た気がした

タイトルパワー


それからこれまたひと際目立つ
どでかいパンダのような 犬のような
ボインちゃんの作品を発見

さてこれはどんなタイトルだろうと
覗き込んでみると

「Panda Bear 」


ふむ
パンダにしては目の周りのふちが黒くないのが気になるが
タイトルがパンダだとパンダ以外に見えなくなってしまった
不思議

アートのタイトルとは不思議なものである
タイトルを知った後と知る前では明らかに感じ方が変わる

オイラ個人としては
見る人に想像させるような
あるいは想像の幅を広げるような
そんなタイトルの付け方が好きかも知れない

自分がタイトルを付ける時はたいがい後付け
完成の形を想像しないで作り始めるので
先にタイトルが付けられないという事が大きい理由だけれど

で 出来た後も
「うん この子にはこの名前」っとさらっとタイトルが浮かぶ時もあれば
どんなタイトルでもしっくり来ないような気がする時もある
そんな時は「untitled」(無題)

無題にする事については不親切だと言う人もいるけれど
オイラはそんなに悪くないんじゃないかと思っている
とりあえず そこから作者の意図や創作の理由等のヒントは掴めないにしても
見る人の想像力を狭める事はない
逆に無限大で想像してもらえるかもしれない

基本的にアートは作った後は
見る人が自由に見て自由に想像するのが一番良いと思っている

ところでオイラはこの展示の中でCamilo Cardenasさんの作品
鉄屑で作った鳥のような形のオブジェが一番素敵だと思った
不思議に自然の中にするりと馴染んでいる

タイトルは

「鳥」

ではなく

「Guardian」

この自然を静かに守る存在を想像して
暖かい気持ちになる

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2010年05月15日 14:56に投稿されたエントリーのページです。

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